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ImmuBalanceによる喘息モデルマウスの気道炎症抑制を確認

~気管支喘息の新たな治療方法に期待 「 Nutrients 」オンライン版に論文掲載~

ニチモウバイオティックス株式会社(本社:東京都港区。ニチモウ(株)の100%子会社)は、健康食品メーカーとして麹菌発酵大豆並びにイソフラボンに特化した研究と開発を行い、日米欧で製造特許を取得した独自の麹菌発酵技術 により作られた 麹菌発酵大豆培養物 『 ImmuBalance 』 を市場に供給している(※製造特許 は特許存続期間を満了している)。また、長年に渡り国内外の多くの著名な大学と共同研究を行い、豊富なエビデンスを蓄積している。

ニチモウバイオティックスはこれまでの試験で 、『 ImmuBalance 』 の小児 アトピー性皮膚炎 をはじめとした、アレルギー性疾患に対する有効性、および抗炎症作用を確認している。この度、大阪市立大学大学院医学研究科 呼吸器内科学の門谷 英昭大学院生、浅井 一久准教授、川口知哉教授らの研究グループは 、『 ImmuBalance 』が喘息による気道炎症を抑制する効果があることを動物モデルで明らかにした。

気管支喘息は慢性的な気道炎症により喘鳴や呼吸困難などの症状が現れるが、根本的な治療方法がなく、新たな予防・治療法の確立が望まれている。大豆の摂取とアレルギー疾患との関連は過去にも疫学的に報告されており、大豆の成分に何らかの抗アレルギー作用がある可能性が示唆されている。

そこで 、本研究グループは、喘息モデルマウスに 『 ImmuBalance 』 を添加した飼料 を 与えて気道炎症に及ぼす影響を調査した。その結果 、 『 ImmuBalance 』 投与群では 、BALF 気管支肺胞洗浄液中の好酸球数が有意に減少し、気管支周囲の炎症や粘液産生が抑制されていることを発見した。また、好酸球性炎症を誘導する BALF 中の Th2 サイトカインや血清 IgE の発現も有意に抑制されていた。この発見により、今後 『 ImmuBalance 』 が気管支喘息 における治療方法の新規候補として期待される。

本研究成果は、2021 年 9 月 26 日に「 Nutrients 」( IF=5.717 )オンライン版で公開された。
本発表骨子は次頁のとおり。

論文名
The Fermented Soy Product ImmuBalanc e Suppresses Airway Inflammation in a Murine Model of Asthma.
(邦訳:発酵大豆製品 ImmuBalance は喘息モデルマウスにおける気道炎症を抑制する。

著者:
Hideaki Kadotani, Kazuhisa Asai, Atsushi Miyamoto, Kohei Iwasaki, Takahiro Kawai,Misako Nishimura, Mitsunori Tohda, Atsuko Okamoto, Kanako Sat o, Kazuhiro Yamada,Naoki Ijiri, Tetsuya Watanabe and Tomoya Kawaguchi

【方法】
7 週齢の雌マウスを、オボアルブミン( OVA )による感作の有無、および餌へのイムバランス含有の有無により以下の 4 群に分けた 。
①リン酸緩衝生理食塩水(PBS )感作+標準餌( Control 群)② PBS感作+イムバランス含有餌IMB 群)③ OVA感作+標準餌(OVA 群)④ OVA感作+イムバランス含有餌( OVA/IMB 群)試験開始から35 日後、BALF (気管支肺 胞洗浄液) および肺組織の分析を行った。

【結果】
OVA 感作により、BALF中の好酸球数、 IL 4 、IL 5 、OVA 特異 的 IgE が有意に増加した。一方、OVA/IMB群では、 OVA 群と比較して好酸球数 、IL 4 、IL 5 、OVA 特異 的 IgE の増加が有意に抑制された。同様に、OVA 感作によって増加した炎症細胞の浸潤や杯細胞の過形成が、イムバランスの摂取によって改善された。
本研究結果を受け、今後イムバランスが気管支喘息における治療方法の新規候補として期待される。

 

 

図:肺組織における気管支周囲の炎症(紫色)。イムバランスを投与した群では炎症が抑制されている。

詳細の内容につきましては、大阪市立大学のプレスリリースもご参照ください。

 

以上

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