News詳細ページ
Swiper01 Swiper01 Swiper01
AglyMax®のエストロゲン代謝酵素群を介した子宮内膜症への改善効果を確認

ダイゼイン含有イソフラボンアグリコンは、
子宮内膜症にいて17βヒドロキシステロイド脱水素酵素1を阻害し、
エストロゲンスルホトランスフェラーゼを促進させる

~『Gynecological Endocrinology』 2025年 Vol.41、No.1 にて論文掲載

ニチモウバイオティックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:北谷明大。ニチモウ(株)100%子会社)は、健康食品メーカーとして麹菌発酵大豆並びにイソフラボンに特化した研究と開発を行い、日米欧で製造特許を取得した独自の麹菌発酵技術により作られた麹菌発酵大豆胚芽抽出物、商品名『AglyMax®』を市場に供給している(※製造特許は特許存続期間を満了している)。また、長年に渡り国内外の多くの著名な大学などと共同研究を行い、豊富なエビデンスを蓄積している。

ニチモウバイオティックス株式会社はこれまでの試験で、『AglyMax®』の更年期症状の緩和や妊娠に対する有効性を確認していた。
この度、『AglyMax®』を用いた細胞試験で、ダイゼイン含有イソフラボンアグリコンがエストロゲン代謝に関わる酵素群に作用することで子宮内膜症改善の可能性が示唆されたことが、京都府立医科大学大学院医学研究科 女性生涯医科学(産婦人科学教室)(京都府京都市、教授:森 泰輔)の研究で確認され、『Gynecological Endocrinology』 2025 年、Vol41, No.1 にて論文掲載された。
なお、同教室は先行研究において、『AglyMax®』の子宮内膜症に対する有効性を動物試験および細胞試験で確かめており、2018 年6 月に『The Journal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology』にて論文掲載された。

本発表骨子は次頁のとおり。

題:ダイゼイン含有イソフラボンアグリコンは、子宮内膜症にいて 17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素1 を阻害し、エストロゲンスルホトランスフェラーゼを促進させる

著者:垂水 洋輔、髙岡 宰、和泉 祐子、片山 晃久、志村 光揮、沖村 浩之、片岡 恒、伊藤 文武、楠木 泉、北脇 城、森 泰輔

京都府立医科大学大学院医学研究科 女性生涯医科学(産婦人科学教室)

【目的】
子宮内膜症はエストロゲン依存性疾患であり、イソフラボンがエストロゲン受容体と相互作用する。ダイゼイン含有イソフラボンアグリコン(DRIAs)は、in vitro およびin vivo において細胞増殖およびアロマターゼ活性を阻害することが示されている。本研究は、子宮内膜症におけるエストロゲン代謝に関与する酵素に対する DRIAs の影響を検討することを目的とする。

【方法】
卵巣子宮内膜症(OESC)から単離した間質細胞を DRIAs と共に培養した。
卵巣子宮内膜症(OE)標本は、DRIA 投与群と非投与群から採取した。エストロゲン代謝に関与する遺伝子発現および 17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素(HSD17β)1 活性は、それぞれRT-PCR および薄層クロマトグラフィーを用いて解析した。

【結果】
OE 標本における HSD17β1 発現は、免疫組織化学染色を用いて評価した。 DRIAs 治療は、子宮内膜症細胞(OESC)における HSD17β1 の発現を有意に抑制し、エストロゲンスルホトランスフェラーゼ(EST)レベルを上昇させた。しかし、HSD17β2、HSD17β7、HSD17β12、およびステロイドスルファターゼ(STS)レベルには差が認められなかった。HSD17β1 酵素活性は DRIAs によって阻害された。さらに、免疫組織化学染色により、DRIAs 治療を受けている患者のOE 標本においてHSD17 β1 発現が抑制されていることが確認された。

【結論】
DRIAs は、EST の活性を促進するとともに、アロマターゼおよび HSD17β1 の活性を阻害することにより、異常な局所エストロゲン産生を抑制する可能性が示唆されており、子宮内膜症に対する治療効果が期待されるが、現在実施中の臨床試験でその可能性を確認する必要がある。

本研究結果を受け、今後『AglyMax®』が子宮内膜症の治療補助の候補として期待される。また、子宮内膜症の治療と並行して妊活を続けることができる選択肢としても期待される。
(※本研究で用いたDRIAs は『AglyMax®』となります。)

▶PDFデータはこちら

以上

このページの先頭へ