麹菌発酵大豆胚芽抽出物AglyMax®の筋萎縮の軽減効果を確認、European Journal of Nutrition(欧州栄養学会機関誌)オンライン版に論文掲載
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の佐久間邦弘教授、ニチモウバイオティックスの天海智博社長、豊橋技術科学大学環境・生命工学系の田畑慎平院生らの共同研究グループは、食事の 0.6%という少量の大豆イソフラボン (AglyMax)をマウスに摂取させることで、除神経(神経の切除)に伴う筋萎縮を軽減することに成功した。大豆イソフラボンの摂取はアポトーシスを軽減し、除神経による筋細胞数の減少を食い止めることで筋萎縮を抑制したと考えられる。
超高齢化社会を迎える我が国では、ロコモティブシンドロームの一つである加齢性筋減弱症 (サルコペニア)が重要な社会問題になりつつある。サルコペニアを軽減する食品素材として、大豆イソフラボン (AglyMax)が期待できそうだ。これまでも大豆イソフラボンによる筋萎縮予防効果を報告した研究はあったが、異常な多量(食事の 20%)を用いており、人への応用を考える上で問題を抱えていた。
本研究成果は 2017年12 月 13 日発行の「European Journal of Nutrition(欧州栄養学会機関誌)」オンライン版に掲載された。