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イムバランス®の摂取により慢性子宮内膜炎に対する治療効果を確認~第37回日本生殖免疫学会総会・学術集会にて発表~

イムバランス®の摂取により慢性子宮内膜炎に対する治療効果を確認

~第37回日本生殖免疫学会総会・学術集会にて発表~

 

ニチモウバイオティックス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:天海 智博。ニチモウ(株)100%子会社)は、健康食品メーカーとして麹菌発酵大豆並びにイソフラボンに特化した研究と開発を行い、日米欧で製造特許を取得した独自の麹菌発酵技術により作られた麹菌発酵大豆培養物『イムバランス®』を市場に供給しています(※製造特許は特許存続期間を満了しています)。また、長年に渡り国内外の多くの著名な大学などと共同研究を行い、豊富なエビデンスを蓄積しています。

ニチモウバイオティックスはこれまでの試験で、『イムバランス®のアトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギー等のアレルギー性疾患に対する有効性を確認していたほか、免疫不均衡による難治性不妊症に対する有効性を確認しています。

この度、杉山産婦人科新宿(東京都新宿区)院長 中川 浩次らによる発表において、慢性子宮内膜炎による着床不全患者へ『イムバランス®を投与し、慢性子宮内膜炎の改善および臨床妊娠率の向上が確認されました。

子宮内膜炎は、子宮内膜において持続的な炎症を伴う疾患であり、細菌やウイルスの感染がその主な原因であると考えられています。子宮内膜炎は反復着床不全や習慣流産等を引き起こす場合があり、正常な妊娠の妨げとなります。子宮内膜炎の原因や発生機序は未だ十分に解明されておらず、現状、抗生物質を用いた治療法にとどまっていますが、抗生剤による治療に抵抗性を示す場合、子宮内膜掻把術を必要とするなどその対応に苦慮することがあります。そこで、抗生剤以外の代替療法となる効果的な予防・治療手段が望まれています。

この研究結果は、第37回日本生殖免疫学会総会・学術集会 (11月18~19日・高知)において研究発表されますので、お知らせいたします。

 

本発表骨子は次頁のとおり。

 

【発表演題】

「慢性子宮内膜炎に対する抗生剤以外の治療戦略」

発表者:中川 浩次,黒田 恵司,須山 文緒,森山 梓,片岡 尚代,堀川 隆,小代 裕子,高見澤 聡,杉山 力一

杉山産婦人科新宿

 

【目的】

慢性子宮内膜炎 (以下CE) は子宮内膜への形質細胞の浸潤を特徴とする病態で、着床不全や初期流産の原因と考えられ、治療としては抗生剤(Doxycycline)の投与が第一選択となるが、保険制度下では有効な投与量での治療が実施できず、CEの取扱いに苦慮している。麹菌発酵大豆培養物であるイムバランス®(以下IMB)は、プロバイオティクス(善玉菌)とプレバイオティクス(善玉菌のエサ)の両方を兼ね備えた健康食品であり、血中のIL-6レベルを低下させること(Nutrients, 2020)でB細胞から形質細胞への分化を抑制することが期待でき、CE治療の一つの選択肢として使用できるのではないかと期待できる。今回、IMBを投与した患者において投与前後でのCEの改善の有無を調査し、IMBが抗生剤以外の治療法の選択肢になり得るか否かを検討することを目的とした。

 

【方法】

当院で2021年4月から2022年4月にCE治療の目的でIMB を投与した着床不全症例19名を対象とし、子宮内膜生検におけるCD138の個数、胚移植回数を解析し、さらに臨床的妊娠率を後方視的に検討した。尚、CEの診断は子宮内膜の生検組織にてCD138陽性細胞数が5個以上/10視野、と定義した。IMBはCEと診断した日から14日間摂取し、1日あたりの摂取量はメーカー推奨量とした。

 

【結果】

19名のうち12名は抗生剤抵抗性であり、7例はアレルギー等で抗生剤の使用が困難であった。IMB投与前のCD138の個数は平均15.1個 (6個~94個)/10視野であったが、投与2週間後には平均1.6個 (0個~9個)/10視野と有意に減少した(p<0.05)。IMB 投与前の胚移植回数は平均1.8回であり、継続妊娠は認めなかったが、IMB 投与後の胚移植回数は平均1.7回であり、臨床的妊娠は14例 (73.7%) に認めた。11例 (58.9%) は12週以降まで妊娠が継続した。

 

【結論】

IMB投与によって慢性子宮内膜炎が改善し、その結果、妊娠率も向上したと考えられ、IMB が抗生剤以外のCEの治療法の選択肢の一つになり得ることが示唆された。

 

▶PDFデータはこちら

以上

 

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