~ハーバード大学医学部との共同研究で国際 科学 雑誌「 Nutrients 」に論文掲載~
ニチモウバイオティックス株式会社(本社:東京都港区 ニチモウ(株)(証券コード8091)の100%子会社)は、 ハーバード大学医学部の医療センター( BIDMC )との共同研究 で 、 当社にて開発した麹菌発酵大豆培養物 『イムバランス エキス末 』 ImmuBalance EX を用いた 動物 試験において、アデニン誘発慢性腎臓病( CKD モデルマウスにおける CKD の発症と進行を有意に抑制することが確認されました。
慢性腎臓病CKD は末期腎不全に至るリスク因子で、患者数は増加しています。日本腎臓学会の 「 CKD診断ガイドライン 2012 」によると 、わが国 では成人人口の約13%、1,330 万人が CKD 患者と言われて おります。また、日本透析医学会が実施している統計調査「わが国の慢性透析療法の現況」によると、2017年末現在、国内の透析人口は、増加して33万4,505人となり 、国民の健康を脅かしています。
そこで、CKD の有効治療法が未だに確立していないこと、また、CKD 発症の背景因子として、糖尿病、高血圧などの 現代社会の生活習慣病と深く関連していることから、イムバランスの幹細胞増強作用に着目し研究いたしました。この結果、イムバランス投与により CKD モデルマウス の腎臓の管状拡張、尿細管間質性変性 もしくは萎縮、間質性慢性炎症、急性炎症 を有意に阻害することが確認されました。また、血中および腎臓の炎症性サイトカイン値、血中腎障害バイオマーカー値、腎臓の幹細胞バイオマーカー値の CKD に関連した増加を有意に抑制し、さらに、腸内細菌叢 Clostridium leptum 属が有意に減少されたことを確認いたしました。本研究は CKD の発症および進行を有意に遅らせる可能性があることを示しており、今後のCKD の予防及び進行を緩和するに向け重要な知見であると考えられます。
本研究成果は国際科学雑誌「 Nutrients 」の 2020 年( 12 巻) 8 月 8 日 オンラインに掲載されました※。
※「Dietary Fermented Soy Extract and Oligo-Lactic Acid Alleviate Chronic Disease in Mice via Inhibition of Inflammation and Modulation of Gut Microbiota」(日本語:イムバランスエキス末の摂取は、モデルマウスにおいて、炎症阻害と腸内細菌の調整により、慢性腎臓病を緩和する)
ニチモウバイオティックスは、イムバランスの幹細胞増強作用の用途特許を取得していますが、今回その抽出物である ImmuBalance EX でも同様の効果があることが示唆されるとともに、健康食品素材で類を見ない腎臓疾患へのアプローチをうたえる健康食品素材として今後の原料拡販につなげていく考えであります。
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