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イムバランス EXによる非アルコール性脂肪肝の進行抑制を確認

-日本薬学会 第141年会にて発表-

ニチモウバイオティックス株式会社(本社:東京都港区。ニチモウ(株)の100%子会社)は、健康食品メーカーとして麹菌発酵大豆並びにイソフラボンに特化した研究と開発を行い、日米欧で製造特許を取得した独自の麹菌発酵技術により作られた麹菌発酵大豆培養物 『 イムバランス®』を市場に供給している(※製造特許は特許存続期間を満了している)。また、長年に渡り国内外の多くの著名な大学と共同研究を行い、豊富なエビデンスを蓄積している。

ニチモウバイオティックスはこれまでの試験で、『イムバランス®』の小児アトピー性皮膚炎をはじめとした、アレルギー性疾患に対する有効性、および動物試験により幹細胞増強効果を確認している。また、それらの有効性はイムバランスに含有する独自成分「麹多糖」によるものと推測されている。今回、星薬科大学 生化学研究室との共同研究において、メチオニンコリン欠乏食(MCD)による非アルコール性脂肪肝炎(NASH)誘導マウスに『イムバランス®』の麹多糖抽出物である『イムバランス®-EX』を投与したところ、対照群と比較して肝臓の脂肪滴形成の減弱、血清中ALT活性量の低下、肝臓におけるリン酸化ACCの亢進が確認された。

NASHはアルコールを原因とせず、生活習慣を原因とした脂肪肝が悪化して炎症を起こしている状態を指す。肝臓の繊維化が病態の特徴であり、進行すると肝硬変や肝がんの原因となることで知られているが、有効な治療薬はまだ確立されていない。
本研究では、『イムバランス®-EX』により治療法の確立していないNASHに対して抑制効果が示唆されていることから、今後のNASHの治療の可能性の一つとして大きく期待が寄せられている。

この研究結果は、日本薬学会・第141年会 (3月26日)において研究発表しましたので、お知らせいたします。
本発表骨子は次頁のとおり。

【発表演題】
「麹菌発酵由来多糖類(麹多糖)による非アルコール性脂肪肝炎進行の抑制」

発表者:高橋 勝彦1,藤田 絢哉1,石井 健太郎1,植松 優希1,紺澤 咲乃1,倉田 厚2
              黒田 雅彦2,天海 智博3,東 伸昭1
             1星薬科大学・生化学,2東京医科大学 分子病理学, 3ニチモウバイオティックス(株)

【目的】 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、生活習慣によって肝臓に脂肪が蓄積し炎症を起こすことで発症する疾患である。NASHの患者やその予備軍が人口の1割強と言われている昨今、予防・治療薬はまだ確立されていない。NASHのリスク低減機能を有する食品が求められる。大豆を麹菌で発酵させて得られる麹菌発酵由来多糖類(麹多糖)は、肥満の予防や免疫賦活化といった健康機能を有することが報告されている。本研究では麹多糖のNASHへの効果を見出すことを目的に検討した。

【方法】 生後8週間のC57BL6/j系マウスの雄を定法に従い、6週間メチオニンコリン欠乏食(MCD)で飼育することで、NASH病態モデルの作出を試みた。麹多糖(イムバランス®-EX,ニチモウバイオティックス社製)を用いた。MCD飼育をしながら麹多糖(250mg/kg 体重/日)を与えた。マウスの肝臓を摘出し、ホルマリン固定したものを病理解析に用いた。摘出した肝臓から総RNAを抽出し、RT-PCR法でNASHの発症に関与する遺伝子群の発現レベルを定量解析した。また肝ホモジネートを調整し、イムノブロット法検出に用いた。

【結果と考察】 病理解析の結果、MCD飼育マウスと比べてMCDと麹多糖を与えたマウスでは脂肪滴の減少が見られた。さらに血清中の酵素のうちALTは57.5%、ASTは8.9%減少したことから、麹多糖の肝臓障害に対する有効性が示された。定量PCR解析から、脂肪酸β酸化のマーカーであるPPARαは、麹多糖の投与により1.34倍に増加していた。肝ホモジネートのイムノブロット解析から、NASHの進行で低下したアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)のリン酸化による不活性が麹多糖の投与で回復することが明らかとなった。以上の結果から、麹多糖はNASH惹起に抵抗性を示すことが示された。そして、麹多糖によるNASH進行の抑制の機序の1つに、肝臓におけるACCのリン酸化を介した脂肪酸生合成の低下があげられることが示唆された。

以上

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